ソフトウェアとして、設定している計測サイズです。
今回は、 当社のCosmosEye-ハイパースペクトルカメラ-(以下:HSCと呼ぶ)の計測画像サイズについて述べたいと思います。ここで述べる計測サイズとは、デジタルカメラでいうと画像サイズのことを指します。
当社のHSCの最大の特徴として、スペクトルデータを画像として表現・表示することです。
画像として表現・表示できるということは、画像サイズが存在することになります。HSCの仕様を確認していただくと、いくつかのサイズが存在します
なにゆえ、サイズがどのように決められているかを解説いたします。
計測サイズを決めているのは主に2つ
大まかに2つの要素があります。
受光素子(CCD/CMOSセンサ)-画像の幅-
HSCは、分光器から分光された光を受光素子によって捉えています。受光素子とは、一般的にCCDセンサやCMOSセンサと呼ばれるものです。
これらの受光素子は、感度やメーカーによって大きさが異なります。この受光素子の幅の大きさによって計測画像サイズの幅が決まってきます。
光学ステージスキャンの移動距離-画像の高さ-
現在、国内外でハイパースペクトルカメラ/センサの中に、スキャナーのように移動させて計測するタイプがあります。このような方式だと、装置として大掛かりになってしまいます。
当社では、このスキャンする機構をカメラ本体に組み込みました。光学ステージスキャンと読んでいます。スキャン機構を組み込むことで、カメラ三脚に取り付けるだけで計測することができます。
この内部で動いている光学ステージスキャンの移動距離によって高さが決まります。
カメラ内部でスキャンさせるということは、移動範囲に限りがあることになります。そのために計測画像サイズの高さ制限をかけています。
また、ここでいう高さのことをライン数と呼びます。
ただし、光学ステージスキャンの移動距離を広げたり、外部に光学ステージスキャン機構を設置することでいくらでも制限を変えることが可能です。
高さは、一般的な画像サイズ規格に揃えています。
では、同じ構造なのに高さがバラバラなのはなぜ?という疑問が出てくるかと思います。
確かに、HSC1804-CLの高さを揃えればよいのでは?と思われるかと思います。HSC1804-CLに合わせることができますが、あえてバラバラにしており、それは、一般的な画像サイズ(VGAやFullHDなど)と呼ばれている規格に揃えているためです。
画像計測サイズは、カスタマイズ可能
受光素子の種類と光学ステージスキャンの設定を変えることで、いくらでも計測画像サイズを変えることができます。
ただし、 計測画像サイズを大きくすることで、分光精度や感度に影響を及ぼす組み合わせもあります。これは、受光素子の仕様の問題が大きく関わります。この点に関しては、改めて記事にしたいと思います。