
大容量高速通信は、スペクトルデータにとってとても魅力的です。
「超低遅延」「大容量高速通信」「多数同時接続」の5G
ここ数年の間にIoT向けのMVNOなどが販売され、農作物の生育状況・圃場管理、地すべりのセンサとして使われたりと、データ通信がしやすい環境、そして、そのデータを送受信し合うオープンソースなプラットフォームなどが出現しています。
そして、今年から新しい通信網として5G(第5世代移動通信システム)のサービスが開始されました。
5Gは、「超低遅延」「大容量高速通信」「多数同時接続」が特徴です。テレビのライブ配信や遠隔ロボット操作、遠隔医療など特に「超低遅延」が期待されています。
5Gの詳しい概要に関しては、総務省のページを御覧ください。
ハイパー/マルチスペクトルデータの転送に
さて、ハイパースペクトルカメラやマルチスペクトルカメラにおいても5Gの「大容量高速通信」はとても魅力のあるものです。
なぜなら、ハイパー/マルチスペクトルスペクトルデータは、データ容量が多いためです。
バンド数や撮影画素サイズでも異なりますが、数十メガバイトから数ギガバイトになります。(ZIP圧縮を行ってもやはりデータ量が多いです。)
数年前は、遠隔地からスペクトルデータをDropboxやGoogleドライブにアップしようと試みましたが、ネットワーク環境によって時間がかかってしまいました。
そのため、解析結果だけをアップロードして、元データは現地に赴いてコピーしようなど試行錯誤の繰り返しです。
光回線のような有線がそばにあり、WiFiなどで光回線にデータをのっけることができればとても理想的なのですが、なかなか難しいです
5G網が全国に広がってくれれば、ハイパースペクトルデータを転送することが可能になります。
例えば、専用サーバーに送ることで、機械学習のような高度な解析を行うことも夢ではありません。
懸念点は、4G同様に通信制限がどうなるかが・・・・。現状、大手3社の5Gは実質一定のデータ容量を超えると通信制限がかかるようになっています。
ここがとても悩ましいところです。